東京データプラットフォーム(TDPF)ケーススタディ事業に採択され、東京都産野菜の地産地消促進プロジェクト「VEGESH TOKYO」を立ち上げ

クリエイティブ ビッグデータ利活用 プロデュース マッチング

[クライアント] 東京都デジタルサービス局
[実施期間] 2023年7月6日 ~

アールイーでは、食に関わる産業に特化した商品開発・サービス開発のプロデュースを提供しています。市場のニーズを捉え、消費者の心を掴む革新的な食関連商品やサービスを生み出すことで、食品メーカー、飲食業、農業生産者から食品卸まで、食に携わる幅広い事業者の夢を形にすることを目指しています。

東京都が2023年7月6日に公募を開始した東京データプラットフォーム(TDPF)ケーススタディ事業において、アールイーを代表企業とするチームの提案「東京都産野菜の地産地消促進プロジェクト」が採択されました。これによって東京都内の地産地消を促進する店舗受取型ECサービス「VEGESH TOKYO」のサービスを同年11月にスタートしました。

東京データプラットフォーム(TDPF)の目的とは?

データを活用すること新しい都市の仕組みを創出する

TDPFは、官民の多様な分野のデータが流通するプラットフォームとして、データ利活用に関するルール・運営体制を整備するとともに、行政や企業、大学などがつながるコミュニティの形成を目指すものです。

また、この仕組みを通して防災やまちづくり、観光など、イノベーションを後押しすることで社会課題の解決につながる新たなデータ利活用事例の創出を支援・加速させることも目的にしています。

さらに取り組みによって東京のポテンシャルを引き出し、都民のQOL向上に資するデータ利活用の好循環を生み出すことで、「スマート東京」の実現を目指しています。

アールイーがしたこと

東京都産野菜の地産地消促進プロジェクト

採択事業者・実施主体/アールイー株式会社
協力事業者/株式会社でいたらぼ、株式会社大治、一般社団法人東京野菜普及協会
公益財団法人流通経済研究所、一般社団法人スマートフードチェーン推進機構、株式会社ITS、ノリット・ジャポン株式会社

【実施の背景】
気候変動や国際情勢の変化などの様々な要因により不安定となっている「食料安全保障の確保」が、日本国民のいのちに直結する重大なテーマとして着目しました。

加えて東京都には、食料自給率0%(※注1)の低さに加えて渋滞問題や物流の人手不足などの課題が多くあり、物価上昇や環境負荷の観点からも持続可能な対策が求められています。これらの課題に対しては、東京都産農産物の都内におけるサプライチェーン整備を促進し、地域内エコシステムを構築することで解決を目指し「東京都産野菜の地産地消促進プロジェクト」を設立しました。

【おもなアールイーの取り組み】
①TDPFのデータプラットフォームを活用しながら、少量出荷対応の共同配送による物流システムを構築し、消費者が買い求めやすいように送料無料で購入できる東京都産野菜のECサイト「VEGESH TOKYO」を構築しました。

②東京都農林水産振興財団が保有するウェブサイト「TOKYOGROWN」のコンテンツをオープンデータとして活用し、東京都産野菜の質の良いイメージ画像を使うことで信頼性のあるサイトのイメージを創出しました。

③東京都デジタルサービス局が実施する、東京都スマートサービス実装 促進プロジェクト「Be Smart Tokyo」のスマートサービス実装促進事業者である株式会社 unerryと連携し、同社が運営するリアル行動データプラットフォームを活用。 データ分析によるサービス改善および本サービスを必要とする方への情報発信に取り組みました。

開発した商品:「VEGESH TOKYO」

「VEGESH TOKYO」は、東京都産の野菜や果物を送料無料で既存店舗で受け取れる産直ECサービスです。

VEGESH TOKYOのサイトでは受け取り店舗ごとに取り寄せられる産物を選ぶことができます。サイト内で注文後、指定の日時に既存の店舗で注文した商品を送料無料で受け取ることができます。

「VEGESH TOKYO」WEBサイト:https://datalab-jp.com/vegesh.tokyo/

【テスト販売:受取店舗を出店】
株式会社ルミネと東京都清瀬市の生産者と連携し、特設店舗を出店しテスト販売を行いました。
2023年11月23日(木)~11月26日(日)
受取場所:R新宿駅ミライナタワー改札外 ニュウマン新宿「LUMINE AGRI MARCHE」内特設店舗

【実施①:LUMINE AGRI SHOPに受取店舗を出店】
2024年1月19日(金)、1月26日(金)
受取場所:JR新宿駅新南口改札内「LUMINE AGRI SHOP(ルミネ・アグリ・ショップ)」内特設店舗

【実施②:コピス吉祥寺の食イベントに受取店舗を出店】
2024 年 2 月22日(木)~ 2 月24日(土)
「いちごマルシェ in コピス吉祥寺」会場内「VEGESH TOKYO」ブース
受取商品:東京いちご、東京小粒いちご

2024年3月30日(土)~2024年~3月31日(日)
「農toコーヒ―のマルシェ」会場内「VEGESH TOKYO」ブース
受取商品:ココミニトマト、ココトマト、ココナス(関ファーム、東京都清瀬市)
小松菜(野村ファーム、東京都清瀬市)
ミディトマト、ほうれん草、チンゲン菜、かぶ、生椎茸、すずきのこ、 江戸川小松菜など(練馬区、清瀬市、府中市、江戸川区)

2024年8月31日(土)~2024年9月1日(日)
「農toアートのマルシェ」会場内「VEGESH TOKYO」ブース
受取商品:東京夏野菜セット(東京小松菜、東京バジルなど)
TOKYO BBQセット(東京ピーマン、東京たまねぎなど)

アールイーの強み

TDPFのケーススタディ事業を通して、官民連携してデータ収集や流通することができ、取得したデータを最大限に活用することで送料ゼロの共同配送事業ができました。ビッグデータを含めたデータ分析に強みをもつアールイーの良さが活かせた例といえます。

また、都内大手の青果卸「株式会社大治」やECサイト運営を行う「株式会社でいたらぼ」といった協力企業とチームを組み、まったく違う業界にも関わらず力を合わせて取り組みを実現できたことは、小さな企業である弊社ならではの小回りの利いた調整力が発揮できました。

それはTDPFのケーススタディ事業の採択事業者の一覧に大手企業が並ぶなか、零細企業といえる弊社が代表企業として名を連ねていることが証明していると考えています。

さらに店舗受取型の拠点開発として、「LUMINE AGRI SHOP」や「コピス吉祥寺」の理解を得られたのは、生産者と製造、流通だけでなく、持続的なビジネスにするために重要な「売り先」としての販売店との共創をしてきたことが活かせたと考えています。

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